鎌倉に真夏の日々がやって来ました。そんな夏を告げる鶴岡八幡宮のぼんぼり祭。いなほ食堂さんで満腹になった後、千鳥足で行ってみました。段葛も八幡宮もたくさんの人々。
暗くなった参道をほのかな灯でともるぼんぼり。それぞれに趣向を凝らした面白い、そして美しい絵や書が描かれています。ゆっくりと夜風にあたりながら見て回りましょう。
ぼんぼり祭、ぼんぼり灯る
2024年のぼんぼり祭は8/6~8/9までの間、鶴岡八幡宮を中心に行われ、鎌倉にゆかりのある皆さまが絵や書をしたため、そのぼんぼりが参道やその周囲にきれいに並びます。夕方になると一つ一つ、巫女さんたちが灯をともし、日が暮れるころにはそれはそれは幻想的な光景が現れます。
その日もたくさんの人出、参道も本宮も大勢の人で賑わいました。それでは参道を彩ったたくさんのぼんぼり、そのいくつかを紹介したいと思います。
どのぼんぼりも美しく、味があってとっても素敵で、じっくりと見入ってしまいました。
豊島屋の久保田社長、すごく絵がお上手です。お人柄の現れる心温まる一枚。さすがの養老先生、かどのえいこ先生、ぐっと引き込まれます。
三谷幸喜さんの書はやはりさすがの大脚本家、言葉の一つ一つに味があります。繁田久美先生の描かれる日常の普通の日々の一コマが愛おしくて美しいと思いました。
そして毎年、僕が一番楽しみにしているのが安野百葉子先生のそれはそれは美しい絵。いや~毎年引き込まれます。
そのまなざし、唇、手の表情。どうしたらそんなに美しいものが描けるのでしょうか。すごすぎる。
本宮は夜に映えて
本宮に上る石段の両脇にもぼんぼりがたくさんあって、どれもこれも素晴らしい。
上がり切った先の本宮は背後の夜の闇に包まれて、ライトアップされたその神々しい姿を際立たせていました。夜に映える赤が本宮を浮き上がらせます。
ぼんぼり祭を見に来た方々も本宮まで上がって来て、お詣りしていました。
境内のあちこちにぼんぼりが。
本宮の石段を下りて白旗神社の方に向かうと、こちらにももたくさんのぼんぼりがありました。
こちらのぼんぼりは少し小さなサイズ。大きいのと小さいの、両方書かれている方もいます。しりあがり寿先生の絵は相変わらず楽し気でシュールで大好きです。特徴的で印象に残るささめやゆき先生、江ノ電を淡い描写で描く村田林蔵先生も、すごく美しい。
ほのかな灯で灯るからこその美しさがありますね。
彩も鮮やかなわたせせいぞう先生。わたせさんの描く女性も男性もいつも生き生きとしています。ハートカクテルは一巻から持っています。一巻は昭和59年とか60年ごろの発売。それから39年。長い付き合いです。愛読書。
そしてこちらも鮮やかな山崎杉夫先生のぼんぼり。こちらは少ない色数でくっきり明瞭な花火の絵。眺める人々のシルエットも素晴らしいですね。
本当にどれも素晴らしいぼんぼりでした。お祭りのために絵や書を書いてくださった先生方、鎌倉の皆様、どれも素晴らしく心に残る良い思い出になりました。
開催に向け、ご尽力いただいた皆様、本当にありがとうございました。大変なご苦労だったと思います。心から感謝を。
最後に今年の僕の一押しは、豊島屋の前に飾ってあったこちらのぼんぼり。なんと中1の方の力作。
竿燈まつりの揺れる竿燈が臨場感たっぷりに描写されていて迫力満点。夜を描いた青が素晴らしいと思いました。提灯も一つ一つ丁寧。
はあ、良いお祭りでした。今日もありがとうございました。
また来年が楽しみです。
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